北海道一周の鉄道旅4日目です。
前日にたどり着いた旭川からの出発です。
本記事での列車の乗り継ぎ
(1)旭川 603発→名寄746着(宗谷本線 321D)
(2)名寄754発→幌延1031着(宗谷本線 4323D)
(3)幌延1053発→稚内1207着(宗谷本線 4325D)
以上は同じ列車で通しで運行されます。約6時間の長旅になりそうです。
旭川から出発
この日はいよいよ最北の地、稚内を目指して出発します。
旭川6時03分発の普通列車に乗車します。先頭はキハ54、2両目はキハ40の編成。
なんと、この列車は稚内まで一気に行くのです。
車内は、地元の高校生に、イスラム系と思しきの外国の方8名ほど団体など、乗っている人はそんなに少なくはないです。
旭川駅を出発して、永山あたりまでは旭川市の街がしばらく続き、続いて列車は比布町へ入ります。ここは「ぴっぷ」というどこかで聞き覚えがある独特の発音で、肩こりに聞きそうな名前でです。
さらに進むと、列車は宗谷本線の難所である塩狩峠へと差しかかり、きつい勾配を上ってゆきます。小説の名前にもなっている有名な場所ですね。
そして塩狩峠を下れば、和寒に到着。これを「わっさむ」とはなかなか読めないです。
名寄からは一両編成で
そして、列車は士別を通って、宗谷本線の中心駅のひとつである名寄に到着します。高校生たちがぞろぞろと降りていきます。
ここで列車の切り離し作業を行います。名寄から先は設定されている列車の数もぐっと少なくなります。今回乗車した稚内行きの列車も切り離しにより1両となりました。
次の主要駅である美深に着くと、乗客はさらに少なくなって、地元の方らしき人はほとんどいなくなってしまいました。
北海道では有名である、いわゆるダルマ駅もちらほらと出てきました。もともとは貨車等の廃車を利用した駅舎を転用した駅は、ダルマ駅と呼ばれています。かなり老朽化が激しそうであるが、大丈夫でしょうか。
音威子府に到着
旭川を出発してから、およそ3時間。9時5分に音威子府に到着しました。「おといねっぷ」という発音は日本のものとは思えない不思議な響きがあり、しばらく頭の中でリピートされてしまいます。
北海道で一番小さな村であるという音威子府は、宗谷本線の中では要衝となる駅であり、かつては天北線が分岐していました。過去には鉄道の街として賑わっていたらしいです。
また、ここの駅そばは有名です。今回乗った列車は開店時間前に出発してしまいますが、乗客のひとりは駅そば目当てにやってきたようで、車掌に駅そばの開店時間を聞いて下車して行きました。
音威子府を発車し、列車は天塩川沿いをうねうねと曲がりくねるように進んでゆきます。
車窓からは川の流れが見えたり、広大な原野が見えたりして、ところどころでは牧草ロールが無造作に転がされています。いかにも北海道らしい風景が続いていきます。
幌延駅に到着
音威子府から1時間半ほどして、10時31分に幌延に到着しました。
ここでは、20分ほどの停車時間があるので、しばし休憩します。朝からほとんど座りっぱなしだったから、外に出て歩くのはいい気分転換になります。駅の前ではコスモスがちょこんとかわいらしく咲いています。
幌延を10時53分に出発。ここまで来れば稚内まではラストスパートです。
列車はサロベツ原野をひた走ってゆきます。兜沼駅を出て直後に、少しだけ兜沼が車窓から見えました。
さらに延々と続く牧草地では、ところどころで牛が放牧されており、列車のことなど全く気にも留めずに優雅に歩いています。
宗谷本線の車窓の見どころ
抜海駅を出ると、列車は日本海に接近します。そして少しの間だけ、車窓が開けて海の向こうまで見渡すことができるところがあります。
曇り空ではあったが、ここが宗谷本線の中ではいちばん印象的な車窓の景色でした。
ついに稚内に到着!
そして、12時07分に日本最北端の駅、稚内に到着です!
旭川から約6時間、とても長い乗車でした
駅舎はきれいで現代的です。ガラス越しに最北端の線路と今まで乗ってきた列車を鑑賞することができます。あの列車とともにここまでやって来たんだね。
さて、次回は、はるばる稚内まで来たので、宗谷岬まで足をのばしたいと思います。