三江線で途中下車したい駅
三江線では宇都井駅が天空の駅として注目を集めていますが、潮駅もおすすめしたい駅です。
宇都井駅がその構造的な特徴で有名であるのに対して、潮駅の見どころは駅から見える自然の景色です。
潮駅に列車でやってくると、最初に目に入ってくるのは、これをなくして三江線を語ることができない江の川です。
潮駅のホームは、江の川のすぐ目の前に位置しています。ここまで川に近接している駅というのもほとんど類がないではないでしょうか。
なかなか珍しい漢字一文字だけの駅です。そうした意味でもマニア心をくすぐることまちがいないでしょうか。
今乗ってきた三江線の列車を見送ります。廃線前で車内は満席でしたが、乗っている方々が手を振ってくれて、思わずこちらも手を振り返します。
ホームから江の川を臨む
列車が行ってしまい、ホームには静寂が訪れます。
あたらめてホームを見れば、線路がまっすぐと伸び、線路に寄り添う江の川の流れを臨むことができます。
先ほどやってきた江津方面を見ても、背後の山を映す江の川の流れを楽しむことができます。
この駅のさらなる楽しみは、駅のすぐそばの道に沿って桜が植えられていることです。
春が来れば、川の流れに桜並木と、さぞきれいな景色が楽しめることでしょう。
潮温泉に立ち寄ります
潮駅には温泉がありますので、途中下車したらこちらも是非寄ってみましょう。
駅から徒歩3分ほどの好アクセスで、潮温泉・大和荘さんに到着です。
こちらは宿泊をすることができることはもちろんのこと、日帰り入浴も可能です。途中下車しても次の列車まで何もやることがないのではないかという心配はご無用です。
先ほどの列車に乗って潮駅で下車した方々はほぼ全員がこちらへと向かっていました。
絶景の駅で途中下車して、ひとっぷろ浴びながらのんびりと次の列車を待つというのは、この上ない贅沢ではないでしょうか。
大和荘さんからも桜の木と江の川、それから三江線の線路を見渡すことができます。ここから桜といっしょに列車を見ることができれば良かったんですけどね。
途中下車の価値はあると思います
今回、潮駅には初めてやってきました。列車で来られるのは、これが最後になるでしょう。
江の川の絶景と温泉の両方が楽しめるすばらしい駅です。廃線前のこの機会に途中下車する価値のある駅だと思います。
潮温泉でさっぱりして、次の列車に乗車です。すっかりと陽が落ちてしまいました。
この地方で伝承される石見神楽をモチーフにしたラッピング車両に乗車して、江津方面へと向かいます。
(続く)