日本三大車窓に名を連ねる駅
長野県の篠ノ井線に属する姨捨(おばすて)駅は、その恐ろしげな名前とは裏腹に、全国でも指折りの眺望の駅として知られています。
駅舎はレトロな感じを残しながらリニューアルされたようであり、きれいな待合室があります。
この駅から見ることはできる絶景は、「日本三大車窓」*1のひとつにも選ばれている素晴らしいもので、一度おとずれる価値があると思います。
駅のホームには、線路に背を向けて腰をかけられるようにベンチが設置しています。こっちの方向を是非見てくださいという心づかいが感じられます。
駅のホームからは、眼下に広がる善光寺平を一望することができます。ホームにはベンチのほかに、ベランダのように張り出した場所があり、景色を楽しむことができる構造となっています。是非一度途中下車して、この場所からの眺めを楽しんでみてください。
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列車交換ができるスイッチバック駅
姨捨駅のもうひとつの楽しみは、列車が進行方向を変えてジグザグに進むスイッチバックです。姨捨駅は勾配区間の途中に設けられたスイッチバック駅としても貴重な存在です。
下の写真は、長野方面へ向かう列車です。左奥と向かうのが姨捨駅のホームへ入る線路、真ん中が長野方面へ向かうの線路、右手前から延びているのがホーム到着後に後退して入る引き上げ線です。
線路の配線と列車の進み方をごく簡単な図にすると、以下のようになります。また、姨捨駅は上り線と下り線で別々のホームになっており、列車交換を行うことができます。*2


姨捨駅の先の線路は、このとおり2本とも行き止まりになっています。盲腸線の終点でもないのに線路が行き止まりというのは、スイッチバック駅ならではの配線ですね。
姨捨駅の駅名標は、スイッチバックの線路の形をなかなか忠実に表現しているといえます。
松本方面からやって来て姨捨駅で下車すると、先ほど自分が乗ってきた列車が善光寺平をバックに走っていく様を見下ろすことができます。こういうのも途中下車の楽しみのひとつだと思います。
途中下車すれば、そこが展望台
駅のホームに居ながらにして、はるか向こうまで見渡すとことができる姨捨駅は、いわば途中下車が可能な展望台です。ここからの景色は昼はもちろんのこと、夜景も美しく、クルーズトレイン四季島のコースにも選ばれています。
もちろん篠ノ井線に乗車しているときに、車窓からも景色を楽しむことはできますが、機会があれば途中下車してのんびりと心ゆくまで眺めを堪能してみるのも良いと思います。