岐阜県と三重県をつなぐローカル線
養老鉄道は、岐阜県の揖斐駅と三重県の桑名駅をつなぐ路線で、かつては近畿日本鉄道(近鉄)により運営がされていましたが、2007年から養老鉄道に移管されました。
路線は揖斐川の西側、養老山地のふもとを通って岐阜と三重を結ぶものであり、今回は、沿線の観光スポットで途中下車しながら乗りつぶしを行います。
交通の要衝・大垣駅から出発。まずは揖斐方面へ
今回は鉄道交通の要衝でもある大垣駅から出発します。鉄道好きの方であれば「大垣ダッシュ」が思い浮かぶ場所でもありますが、今回は余裕をもって慌てず騒がず養老鉄道の乗り場へ向かいます。
大垣駅は養老鉄道においても重要な拠点であり、この駅から揖斐方面の列車と桑名方面の2方向に分かれて列車が出ています。
まずは揖斐行きの列車に乗車することにします。乗客の多くは高校生らの学生でした。
終点の揖斐駅の駅舎は木造で、駅構内には係員がいる有人駅です。大垣から揖斐まで乗っていた学生も多くいましたので、主に通学で使用されている区間のようです。
大垣~揖斐の乗りつぶしを終えて、折り返しの列車で再び大垣まで戻ります。
桑名行きの列車で養老駅へと向かいます。
再び大垣駅まで戻ってきました。向かい側のホームから出発する桑名行きの列車に乗りかえます。
「大垣-西大垣」が表示されたサボを取り外して、列車は出発です。わざわざ手動で付け外しを行うのは大変そうです。
次の目的地の養老駅までは大垣駅から30分弱の乗車です。沿線の風景は、まさにローカル線らしく田畑が一面に広がっており、ここをゆっくりと走り抜けていきます。
養老駅に到着しました。ここから養老の滝へ行ってきます。
路線の名称にもなっている養老駅で途中下車です。ここは養老伝説で知られている地であり、それにちなんで駅も数多くのひょうたんがぶらさがっています。
養老の滝の近くの駐車場までは、なんと便利なことに土日祝日は駅前から無料のシャトルバスが出ています。徒歩で行くには少し遠いので、大変ありがたいです。
シャトルバスを降りてからは、養老の滝のいちばん奥までは徒歩で30分ほど遊歩道を登っていきます。
木立に囲まれた自然豊かなところであり、散策にはちょうどいいですね。カートも走っていますので、歩くのがきつい方はこちらも利用できます。
遊歩道を半分くらい進むと、徐々に滝から流れてくる川が近くなってきます。これまでの場所と比べてぐっと気温が下がり涼しさを感じられます。
そして、ようやく最奥の滝までやってきました。轟々とした音とともに水しぶきも飛んできます。近くで見る滝は結構な迫力があります。
続いての途中下車は多度駅です。
養老駅からさらに桑名行きの列車に乗車して30分ほど揺られて、岐阜県から三重県へ入ります。
次の途中下車駅は多度駅です。駅舎はシンプルながら神社の屋根を模したような形になっています。
この地域の観光スポットは多度大社です。江戸時代には「お伊勢参らば お多度もかけよ お多度かけねば 片参り」と歌われたほどの有名な神社です。駅からは少し離れており徒歩で20分程かかります。
多度大社は上げ馬神事が行われており馬と縁が深い神社ではありますが、広い境内では車のお祓いもやってくれるようです。
神楽殿の脇の道から本宮や別宮へとお参りしますが、ここからはがらっと雰囲気が変わり、裏山へ入っていく参道を進んでいきます。
本宮や別宮は伊勢神宮を思わせるような造りとなっています。周りの山の静寂さと相まって、いかにも霊験がありそうな雰囲気を出しています。
終点の桑名駅まで乗車して養老鉄道の乗りつぶしの旅は終了
多度駅からは終点の桑名駅までは20分弱の乗車です。養老鉄道はサイクルトレインを走らせており、自転車を列車に載せることができます。
沿線にサイクリングロードが多いようであり、この日もロードバイクと一緒に乗車している方々がいました。
終点の桑名駅に到着し、養老鉄道の乗りつぶしも終了です。養老鉄道のホームは近鉄のホームのすぐ隣でした。
乗りつぶしの旅は義務的に終点まで乗車して終わりになってしまうこともありがちが、今回は途中下車と観光を交えておもしろい列車旅になったのではないかと思います。