芦ノ牧温泉駅で下車しました。
会津鉄道に乗車して、途中の芦ノ牧温泉駅で下車しました。この駅から少し離れたところに、開湯は千数百年前までさかのぼるといわれる芦ノ牧温泉があり、阿賀川の渓谷を見下ろすことができる自然豊かな温泉街となっています。
そうした風光明媚な温泉地というイメージを持ちつつ乗って来た列車を下車して駅舎へと向かうと、この駅はまたひと味違った様相で出迎えてくれます。
ねこが働く駅
この芦ノ牧温泉駅は、「ねこが働く駅」ということで知られています。初代の「ばす」駅長の後を次いで、現在は「らぶ」駅長と「ぴーち」施設長が働いています。
初代の「ばす」駅長がカメラのストロボで目を悪くしてしまったため、あいにく写真撮影は禁止されておりますが、私が訪れたこの日は「らぶ」駅長と「ぴーち」施設長ともに対面することができました。勤務時間(9:00~16:00)の終了近くの訪問となってしまったため、少しお疲れ気味の様子に見えましたが、駅業務室内から愛想を振りまいてくれてました。
駅舎内ではねこ駅長のグッズがところ狭しと並べられています。カレンダー、クリアファイル、ポストカード、キーホルダー等々、たいていのものは置いてあります。ここで買って帰れば自宅でもねこ駅長をめでることができます。なお、ネットショッピングで購入できるグッズもあるようです。ねこ駅長は商売上手でもあります。
「ノラとと」コラボ実施中
会津鉄道は2018年9月よりテレビアニメ「ノラと皇女と野良猫ハート」(略称「ノラとと」)とのコラボを始めました。これにともない、ラッピング列車が運行されたり、芦ノ牧温泉駅でもコラボグッズが売られたりしています。ノラととの主人公「ノラ」は芦ノ牧温泉の名誉副駅長に就任したとのことです。
駅舎の中の一部もノラととコラボが目立っていますね。「ノラ」のぬいぐるみが置かれていたり、ボードが置かれていたり。「らぶ」駅長と「ぴーち」施設長に加えて、即戦力の感じがすごいですね。駅のホームの待合室にもばっちりポスターが貼られて、手抜かりがありません。
駅舎の外で故きを温ね
駅舎の中が本物の猫やら二次元の猫やら二次元の美少女やらで賑やかしくなっているところ、一度駅舎の外に出てまわりを見てみます。
駅前のポストの横には、見るからに古びた駅名標がおかれています。芦ノ牧温泉駅は会津鉄道が開業する前は国鉄会津線の上三寄駅でした。国鉄の再建にともなって第三セクターの会津鉄道へ転換したという歴史があります。
また、芦ノ牧温泉駅には会津鉄道の初代トロッコ車両であるAT-301が保存されています。車内は土日祝日を中心に開放されており、運転席の部分は運転シュミレータが設置され、実際に列車を運転操作しているかのような体験ができるようです。そのほか、車内にはNゲージやタブレット閉塞器などが展示されていました。
また、駅舎に隣接して会津鉄道神社もあります。2012年に建てられた比較的新しい物のようです。神社内の壁の側面には、これでもかというくらいに猫の写真が貼られています。鉄道だけではなく猫にも御利益がありそうです。
今回の旅はここまで
いろいろな要素を盛り込みまくっている意欲的な芦ノ牧温泉駅でしたが、今後どうなっていくのでしょうか。次に来たときはまた違ったテイストになっていた、なんてこともあるかもしれません。
すっかり日も暮れてしまいましたので、会津若松行きの列車で終点まで向かい、今回の旅はこれにて終了でございます。(終わり)