今回は、香川県の金刀比羅宮(こんぴらさん)へ行ってきました。
こんぴらさんに参拝するには、長い長い階段を上っていかなければなりません。その数は、なんと御本宮まで785段もあるとのことです。
しかも、さらに奥社まで行く場合には583段がプラスされ、合計で1368段もの道のりになります。
聞いただけでも疲れ果てそうな話ですが、このたび実際にお参りに行ってきましたので、そのときのことをお送りいたします。
よーし!こんぴらさん参りに行くよー!
まだ朝6時半だよ...
こんぴらさん参りに出発!
そういうわけで早朝からこんぴらさんに向けて出発です。土讃線の線路の近くにある鳥居をくぐって、まっすぐに商店街を進んで行くと参道へと通じています。
(赤っぽく映っているのは、赤信号の光です。)
表参道は道の両脇にお店がたくさん並んでいます。さすがに早朝の時間は、どこもまだ閉まっています。
最初の石段
表参道をまっすぐ進んで行くと、それは急に現れました。記念すべき最初の1段目の石段です。
しばらく土産物屋さんが立ち並んでいる通りの階段を上っていきます。お店の看板に今何段目なのか書いてあるところもあります。
やっと100段なの。まだまだ先は長いんだね。
100段目を少し過ぎたところあたりに鳥居がたっていて、その脇に狛犬が置かれています。岡山県から奉納されたもので、備前焼で作られているものです。
さらに進むと、石段の脇に屋根付きの覆いのようなものがあり、中には灯籠が吊り下げられています。
大門までの石段は、けっこうな急な傾斜になっています。このあたりは、なかなかしんどいところです。
200段目を超えたよ!がんばろー!
大門に到着(365段)
さらに100段ほど石段を上ると、目の前に立派な構えの門が見えてきます。これが大門でここから本格的に神社らしくなってきます。
大門をくぐると、しばらくは平坦な石畳の道が続いていきます。
さすがに坂ばっかりだと厳しいからね
平坦な道を進み切ると、渋い色をした鳥居が現れます。この鳥居は、銅で作られているようです。
ここで431段だって。ちょっと休憩しない?
鳥居の手前は広場のようになっていて、神馬が飼われている小屋もあります。また、広場の少し奥へと行くと巨大なプロペラが奉納されています。大型船のスクリューの形をしており、真鍮でできているようです。
先ほどの銅の鳥居をくぐって階段を上り、右手に進むと書院があります。建物の中では由緒ある襖絵をみることができるらしいです。
書院のところを左に折れて、さらに階段を上っていきます。これを上りきれば、やっと500段に到達です。ここがちょっとした広場になっていて、カフェもありますので休憩にはちょうど良さそうです。
500段!ずいぶん来たね!
さらにずんずんと階段を上っていきます。木々が生い茂って神聖な雰囲気が出てきたような気がします。
旭社に到着(628段)
そして階段を上ったところで、これまで以上にひと際大きな立派な建物があります。やっとゴールか......と思ってしまいそうになりますが、これは旭社と呼ばれる建物で、参拝は帰路で行います。
旭社の手前の道を進んで鳥居をくぐると、木造の門がありますのでこれもくぐって先へ進みます。これは賢木門と言うようで、独特の建築様式をしているらしいです。
そして手水舎を抜けて、いよいよラストスパ―トです。この御前四段坂を上りきれば、ようやく御本宮へとたどり着きます。石段の脇の金ぴかのプレートに励ましの言葉が書かれています。
これでやっと最後!
御本宮に到着!785段、ここまで長かった!
そして、ついに、御本宮に到着しました!785段の道のり、ここまで着くのは大変でした。
さっそくですが、お参りいたしましょう。こんぴらさんは神社ですので、二礼二拍手一礼の作法によります。
やっと着いたよー!
.......疲れた...
絵馬殿には、こんぴらさんに奉納された絵馬が掲げられています。よく見ると、船の写真が写っているものがかなり多いです。さすがは海の神様だけあって、航海安全を願ったものが多く納められているみたいです。
御本宮には展望台があり、讃岐平野を一望することができます。ちょっと天気がいまいちでしたが、平地の向こうにぽこぽこと山がそびえているのが印象的です。
ここまでの長い階段を上ってきた甲斐があったというものです。早朝に出てきただけあって、混雑していないのでじっくりと眺められます。
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さらに続く奥社への道
ここまでで十分すぎる石段を上ってきましたが、こんぴらさんには奥社の厳魂神社への道もあります。もちろん、さらなる階段を上って参拝をすることになります。まだまだ余裕で歩けるという方は挑戦のしがいがあると思います。
ここから先は、わしに任せておけ。
御本宮の脇に、奥社へと続く道があります。「奥社」と書かれて矢印が出ています。なんだかエクストラダンジョンを見つけたような気分です。
奥社への道は、これまで以上に鬱蒼とした山道のようになっていて、静謐な感じがあります。神様にお参りに行くからには、こういう雰囲気のほうが合っているのかもしれません。
白峰神社(923段)
奥社への道を進んでしばらく行くと、朱色が目を引く神社が見えてきます。これは白峰神社で、崇徳天皇を祀っています。
秋になると紅葉がきれいらしいわ
さらに階段を上っていきます。まわりは緑が多くて、山登り的な要素も感じられます。
1000段目のあたりで、朱色のあずまやが建っており、休憩所のようになっています。これまで上った階段も4桁になったことですので、ここでちょっと休んで先へと進みます。
あいかわらず階段が続きます。もう正直いって階段は見飽きてきました。しかし、奥社までもうちょっとです。
これで本当に最後だぞい!
奥社に到着しました!1368段の道のりお疲れさまでした!
そして、御本宮からさらに583段を上り切って、奥社の厳魂神社に到着しました!いやはや、たいへん疲れました。ここに神社を作った方々もさぞかし大変だったことでしょう。
ではでは、改めましてお参りいたします。帰りの道のりは大変だろうな、などという邪念は捨てて、ひたすら一心に祈ります。
奥社からの眺望もやはり素晴らしいものです。左のほうに見える讃岐富士が形良く見えます。他の景色と比べてどこがどれくらい美しいとかそういうことではなくて、ここに来るまで1368段を上ってきたという重みがあります。
さあ、がんばって帰ろう!
参拝を終えて
こんぴらさんへお参りは、なんといっても階段が大変です。そのことは、実際に上ってみるとひしひしと感じます。長い階段はしんどいですが、そのぶんの達成感も加わって真摯な気持ちで参拝できるように思います。
御本宮までの時間は片道約40分、奥社まではさらに追加で片道約40分ほどかかりましたが、途中で寄り道したり、休憩したりすることを考慮すると、もう少し余裕をみておいたほうがよいかもしれません。
御本宮と奥社において、それぞれ違ったお守りや御朱印を取り扱っているようですので、これらを記念に持ち帰るというのもよさそうです。
以上、こんぴらさんへのお参りについてお送りいたしました。