東海道線を18きっぷで移動するときの悩ましい問題といえば、静岡県をどのように越えるかという点が挙げられます。
18きっぷ利用者にとって静岡県は、地獄だとか、鬼門だとか、散々な言われようです。(決して静岡県自体に対して悪意があるわけではないです。)
どうしてそう言われているのかといえば、ただでさえ東西に長いのに、列車は快速がなくて各駅停車ばかりで、しかも基本的にロングシートがほとんどで、さらに18きっぷシーズンは特に混雑するため、移動が非常に疲れるのです。乗っても乗っても静岡が終わらないと錯覚してしまいそうにさえなります。
今回は静岡県をなるべく楽に移動をすべく、18きっぷの利用しながらクロスシートの車両で移動する方法を紹介いたします。
18きっぷ+αでクロスシートに乗車
今回の方法では、以下のように18きっぷに少し課金をして、東京(近郊)から静岡県を抜けます。
・東京~沼津は普通列車グリーン車に乗車・・・別途グリーン券800円(休日)
・沼津~浜松はホームライナーに乗車・・・別途乗車整理券330円
実際には、次のような乗り継ぎをやってみましたので、のちに詳しくご紹介したいと思います。
・東京15:27発→沼津17:45着(普通列車グリーン車)
・沼津18:31発→浜松20:10着(ホームライナー浜松3号)
・浜松20:12発→豊橋20:46着(上記から引き続き乗車)
難点としては、出発の時間が遅いので18きっぷ利用でその日のうちに東海道線は米原までしか行けないという点でしょうか。名古屋付近までの移動には非常におすすめです。
(東京→沼津)普通列車グリーン車に乗車
東京駅から東海道線(上野東京ライン)に乗って出発です。15時27分発の沼津行きに乗車します。
東海道線は熱海で乗り換えが必要になることが多いですが、この列車はさらにその先の沼津まで行く列車です。
普通列車グリーン車のグリーン券の料金は51km以上は一律800円(休日)であり、沼津まで行っても料金が変わらないのが良いところです。
あくまで自由席なので着席の保証まではありませんが、一度席を確保してしまえば、沼津までクロスシートに座っていくことができるのが大きいです。
なお、自動券売機では熱海までのグリーン券しか買えないです。車内で行き先変更するか、みどりの窓口であらかじめ沼津までのグリーン券を買うということになるのではないかと思われます。
定刻どおり、東海道線の列車の到着です。18きっぷシーズンであることが関係しているのかグリーン車もまあまあの混雑具合でしたが、無事に席は取れました。
普通列車グリーン車の座席はこのような感じです。リクライニングシートで少し優雅な気分で移動できます。車内販売もあって、通りがかるグリーンアテンダントから軽食や飲み物を買うことができます。
普通列車グリーン車については、こちらもご参照ください。
沼津に到着してライナー券を購入
沼津駅へと到着です。グリーン車のおかげで快適に移動できました。次の乗り継ぎのホームライナーの発車時間までは余裕があります。
しかし、悠長にしている暇はありません。まずは次の「ホームライナー浜松3号」の乗車整理券を買わなければなりません。
乗車整理券は数に限りがあり、売り切れることもあるので注意が必要です。18きっぷシーズンともなれば同じようにこれを買い求める方はたくさんいます。
今回の乗り継ぎの東京から沼津までの直通の列車は、乗り換えなしにグリーン車に座っていられるというだけでなく、少し早めに到着するので乗車整理券を押さえやすいというメリットもあるように思います。
乗車整理券はホーム上の券売機で購入できますが、改札の外にある券売機でも買うことができます。ホーム上の券売機が並ぶようであれば、いったん改札の外に出るという選択もあります。
(沼津→浜松)ホームライナー浜松3号に乗車
沼津駅始発のホームライナー浜松3号に乗車します。朝夕のラッシュ時に着席が保証されてゆったりと通勤・帰宅できるというのがもともとの趣旨だと思いますが、18きっぷ利用者にとって、この列車はありがたい存在です。
ホームライナーは特急列車にも使用されているのと同じ形式の車両を使用しており、座席はリクライニングシートです。クッションもふかふかで座り心地は抜群です。さきほどの普通列車グリーン車よりも上だと思います。
乗車整理券は前座席のヘッドカバーについているポケットに入れておきます。こうすることで車内での改札が省略されるようです。
ホームライナーの停車駅
ホームライナーは各駅停車ではなく、かなり途中の駅をとばしていきます。
沼津から浜松までの間の途中の停車駅は、富士・清水・静岡・藤枝・島田・菊川・掛川・袋井・磐田です。
沼津から浜松までの通しで所要時間は、約1時間40分です。
(浜松→豊橋)ホームライナー3号の車両に引き続き乗車
ホームライナー浜松3号のすばらしいところは、終点の浜松駅に到着すると、そのまま普通列車の豊橋行きになります。この先は各駅停車になり、座席が指定席でなく自由席になりますが、車両は同じままです。
すなわち、沼津から同じ列車にずっと乗ったままで豊橋まで行くことができるのです。これは非常に快適です。
こうして、東京から豊橋までクロスシートで移動することができました。静岡県の移動がつらいという固定観念もずいぶんと変わったような気がします。豊橋から先も、新快速などに乗り換えて引き続き移動することができます。
機会があれば、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
※2019.10.16 消費税10%引き上げによる料金改定に対応のため記事更新