今回は大糸線に乗車します。大糸線は松本~糸魚川をつなぐ路線ですが、松本~南小谷がJR東日本、南小谷~糸魚川がJR西日本の管轄と分かれています。
JR東日本の管内は、南小谷まで特急も走っていますが、JR西日本の管内はキハ120形が運行されていてローカル線の雰囲気がたまらないのです。
大糸線はJR東日本とJR西日本にわかれているんだね
走っている列車はだいぶ違うんだけどね
出発の地は糸魚川
今回は糸魚川駅から出発です。北陸新幹線が開業して、在来線に関しては第三セクターのえちごトキめき鉄道の管理する駅になったみたいです。改札口でJRのきっぷを見せると、次の大糸線は4番線から発車するとのことでした。
乗り場へ行ってみると、すでに入線していましたキハ120形です!これを見るとローカル線気分が高まってきます。
ラインカラーが広島で見たのと同じなんだよ
手前に開く折戸式のドア、ステップの感知音、理由はよくわからないけどキハ120形のこういうところが好きです。
糸魚川駅の待合室にキハ52形
糸魚川駅のアルプス口にある「ジオパル」には、かつて大糸線を走っていたキハ52形が静態保存されていて車内に入ることもできます。イベント時には屋外に移動して展示されるらしいです。このほか鉄道模型の展示などもあり、鉄道ファン向けの施設となっております。
姫川に沿うように進む
それでは糸魚川駅から出発です。大糸線に乗ったからには、車窓からの景色もしっかり見ておきたいと思います。頸城大野駅を出発して、しばらくすると姫川の流れが車窓からも見えてきます。
川の流れがきれい!
根知駅から先は、姫川にかかる橋梁を何度かわたって進んでいきます。車窓からも川の流れを間近に見られて迫力があります。
小滝駅で途中下車
姫川の景色も良いし、時間もあるのでここで途中下車してみましょう。小滝駅で降りました。
駅は姫川の流れの近くに位置しており、5月のこの日は新緑が瑞々しいです。ほかに誰も乗り降りする人もおらず、ひっそりしています。
またよくわからないところで下車したね
なんだか落ち着くところなの
木造の民家みたいなたたずまいをした駅舎がポンっと建っています。トイレは最近になって封鎖されてしまったようで使えなくなっていました。次の列車まで待ち時間が長いときは、ちょっとツラいです。
駅舎の中はシンプルそのものな待合室です。ベンチの上に駅ノートも置かれていました。駅ノート絵師の先生の力作もあり、この駅のホームとかわいい女の子が描かれています。この待合室で描かれたのでしょうか。絵師の先生の想いが伝わってくるようで、これはすごいなって感激しました。
出入口の付近に規則正しく傘が掛けられていたのは、なんだかおもしろいと思えるのでした。
きれいに並べてくれている人がいるんだよ、きっと。
忘れ物かな~?傘はすぐどっかいっちゃうもんね~
次の列車が来るまでは、まだ時間もあるので、小滝駅から離れて少し歩いてみます。国道沿いに進むと、先ほど大糸線に乗ったときに通った橋梁が見えてきます。キハ120の走る風景としては、なんだかしっくりくるように思います。
ヒスイ峡と書かれていた方向にも、ちょこっとだけ足を延ばしてみます。川の脇に道がとおっていて、道沿いに小さめな郵便局があったりして、のどかな風景が広がっています。
しみじみするのもいいけど、次の列車来ちゃうよ。
ホントだぁ!急げぇー!
次は北小谷駅へ
次の南小谷行きの列車がやってきたので、これに乗車します。今度のキハ120形は、私の地元の岡山県でも見たような姿をしていますね。
ラインカラーが岡山色なんだよ
次の平岩駅には周辺に温泉宿がいくつかあるみたいです。列車の車窓からも、姫川沿いにホテルがいくつか見えてきます。
さらに一駅先の北小谷駅で途中下車です。小谷と書いて、読みは「おたり」です。
きたこたに?
きたおたり
駅の待合室は、さきほどの小滝駅よりは幾分広い感じですが、ここもシンプルな感じです。ありがたいことに、有志の方が雑誌を置いてくださっています。
道の駅 小谷
北小谷から少し歩いて、休憩ついでに道の駅に寄ります。いつも鉄道でしか移動していないくせに、最近は道の駅に立ち寄ることが多いです。食事に困らなかったり、お土産が買えたりして、非常にありがたい存在なのです。
最近はむしろ道の駅のために途中下車してない?
いいじゃん。すごく便利だよ
わりと大きめの食事処が併設されていて、メニューも充実です。おすすめの「かまど飯定食」にしてみました。かまどで炊いたご飯が売りらしく、ふっくら仕上がっています。それと、さすが信州ということもあって漬物がバーから取り放題です。ご飯も進みますね。
この道の駅には、お土産屋さんはもちろん、ちょっとした温泉もあるのです。通常は660円なのですが、道の駅で食事をして、そのレシートを提示すると半額の330円になるのです。
お湯は緑に近い濁り湯で鉄っぽい臭いがして、意外と本格的な温泉でした。露天風呂があり、小さめながらサウナもついていて、さらには横になれる休憩所もあり、必要にして十分な設備がそろっています。
終点の南小谷へ
大糸線の西日本区間も、いよいよ終わりへと近づいてきました。再び南小谷行きの列車に乗車して終点まで向かいます。
これが西日本エリア最後の乗車なんだね
次の駅は、北小谷駅と南小谷駅の間の中土駅です。両側を小谷に挟まれているこの駅、所在地を調べてみると小谷村大字中小谷と出てきました。駅名が「中小谷」じゃないことには深い意味がある・・・はず。
ここでも姫川と併走するように進んで、終点の南小谷へと至ります。
いよいよ終点だよー!
南小谷に到着
南小谷駅は、めずらしいJR東日本とJR西日本の境界駅ではありますが、駅自体の管理はJR東日本が行っているようで、駅名標もJR東日本の仕様となっています。
特急あずさが9両編成で駅のホームいっぱいに停車しています。1日1往復だけの大糸線直通の特急あずさですが、今回はありがたくこれに乗車して帰ることにします。
実はここまでJR西日本管内を途中下車できたのも、南小谷から特急に乗車する予定のため時間に余裕を持たせることができたからなのでした。
大糸線あずさ、ありがたやありがたや
さっきまでのキハ120形との差がすごいけどね