今回は、岡山県高梁市にある備中松山城について紹介いたします。
備中松山城は、城好きの方はご存知と思いますが現存12天守のうちのひとつであり、その中では唯一の山城です。
山城というのはダテではなくて標高約430メートルに位置しており、その道中は険しいものであります。実際にへとへとになりながら登城してきました。
まずはふいご峠(8合目)へ
備中松山城は臥牛山の山頂に位置しており、8合目のふいご峠駐車場から遊歩道を歩いて登城します。
ふいご峠駐車場までは.乗り合いタクシーや通常のタクシーでのアクセスは可能ですが、休日など混雑が予想される時期は自家用車でアクセスすることはできず登山整理バスに乗る必要があります。
混雑期に自家用車等でアクセスする場合は、5合目の城見橋公園駐車場に車を停めて、登山整理バスに乗ってふいご峠まで向かいます。
ただし、6月~10月・12月~3月19日の平日は登山整理バスが出ておらず、ふいご峠駐車場まで自家用車で直接乗り入れが可能です。
詳細は、下記の高梁市のホームページをご参照ください。
険しい道を歩いて城へ
ふいご峠から備中松山城までの道のりは険しいです。山の中の道をひたすらに歩き、ハイキングとほとんど変わりないです。天守までは約20分ほどの道中です。
つづら折りになっている道を登っていきます。ここを歩いていると、城攻めをしている兵士は、さぞかしやる気が削がれたことだろうと想像してしまいます。道幅も狭いので大挙して押し寄せるというのも難しそうです。
中腹から城下町を一望
天守までの道のりの半分程度を登ったところ、中太鼓の櫓跡のあたりで石垣の上から展望台のように街並みを見渡せます。ひと休みしていくには、ちょうどよいところです。
眼下には、高梁市の街を見渡すことができます。高梁川の流れに沿って、山のふもとに広がっている街の成り立ちが見て取れます。
そびえ立つ石垣
ずらっと並ぶ石垣が見えてくると、天守までもう少しです。かなり高いところまで石垣が積み上げられていて圧巻です。
このあたりは大手門跡と言われています。今は門は残ってはいませんが、かつては門が建つ城の入り口だったのではないでしょうか。
天守に到着して入城
そして、ようやく天守閣が見えてきます。ずっと登り坂を歩いてきたので、足がくたくたになっています。息を整えて、いざ入城です。
入城料は300円とかなりリーズナブルな価格設定です。
入城してすぐ左手のところに、無料のお茶がありました。ここまでの道のりで進んで疲れ切った体に染みわたります。
猫城主 さんじゅーろー
備中松山城には、猫城主がいらっしゃいます。先の西日本豪雨後に城に住み着いたらしいです。豪雨で減少した客足の回復にも一役買ったという人気者です。
私が訪れたこの日も、さんじゅーろーに会えました。ただ観光客が多かったのか、隅っこの方に隠れてしまっていましたが。人気があるというのも悩ましいもので、気苦労が絶えないみたいです。
現存12天守のひとつ
正面から天守を臨みます。それほど大きいというわけではないですが、数少ない現存天守のひとつで堂々とした雰囲気があります。
天守の中に入ることもでき、いろいろと展示がしてあります。階段を上がって2階に行くことができます。
天守から外の様子を眺めてみました。街並みがかなり下の方に広がっており、こんな高さを登ってきたのかとしみじみ感じます。
道中は厳しいながらも、たどり着いたときの喜びもひとしおです。こういうのが山城なのかと実感できる城のように思います。
岡山県にお越しになった際には、備中松山城まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。