もこもこ鉄旅部。

乗り鉄・旅鉄・駅ノート絵師(駆け出し)の筆者が、全国津々浦々を鉄道旅でまわったり、駅訪問して駅ノートにイラストを残したりするブログです。

宇高航路、休止が決定・・・

 岡山県の宇野港と香川県の高松港を結んでいる宇高航路ですが、2019年12月16日をもって運行が休止されることが発表されました。

 岡山県出身者の私としては重大ニュースです。実は昨年の年末に帰省した時に宇高航路の四国急行フェリーに乗りましたので、その時の写真とともに別れを惜しみたいと思います。

 

最後まで残った四国急行フェリーが休止へ

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 宇高航路は、かつて瀬戸大橋が完成する前は鉄道連絡船が運航しており、本州と四国を結ぶ重要な航路でした。その開設は1910年まで遡り、100年以上の歴史があるとのことです。

 そんな宇高航路も瀬戸大橋との競争もあって利用客が減少し、フェリー会社の撤退が続いていましたが、最後に残った四国急行フェリーも休止となることが決まりました。

 

 昔の瀬戸大橋の高速料金はホントに高かったんです。おぼろげな記憶では確か児島から坂出まで普通車で5000円を超えていたような。しかし、今は気軽に渡ることができる料金になりました。岡山にいても、休日はちょっと香川に讃岐うどん食べに行こうか、みたいな感じで出かけることもできるようになりました。その裏でなくなっていくものもある・・・時代の流れとはいえ悲しいものですね。

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 四国急行フェリーの宇野から高松までの片道料金は旅客のみは740円(※写真に記載の料金は改訂されました)。

 この値段で船旅というのは、なかなかお得だと思います。瀬戸内海を船で渡ってみたい、という希望を簡単にかなえてくれます。

 

瀬戸内海の船旅っていいものですよ

 フェリーの船内を見てみましょう。自動車も乗船できる大きめのフェリーですので、船内は広々しています。自動販売機はもちろん、売店ではコーヒーやうどんも売っています。フェリーでうどん、というのがご当地感があっていいんです。

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 客室の中央部分にはソファーが並んでいます。宇野から高松までは1時間程度の船旅ですが、ゆったりくつろげます。指定席はありません。時間はかかっても窮屈な感じがないのは、船のいいところではないでしょうか。

 

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 フェリーは瀬戸内海を渡っていきます。もちろん瀬戸大橋も見えますよ。日本海や太平洋のような迫力はないかもしれませんが、波が高くない穏やかな海です。なんだか時間ものんびり過ぎるように思えるんです。特に瀬戸内海に沈む夕陽はきれいですよ。

 

100年以上にわたる歴史に幕を下ろす

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 残念ではありますが、宇高航路は長い歴史に幕を下ろすことになりそうです。かつて鉄道連絡船の時代はどんな賑わいだったのだろうか、実は生まれたときから瀬戸大橋があった私は想像するしかありません。小豆島や直島へのフェリーはまだまだ存続するでしょう。自転車や小型バイクはフェリーがないと瀬戸内海を渡るのは困るのではないでしょうか。いつの日かひょっこり宇高航路も復活していたらいいな、なんて淡い思い抱いています。