今回は、千葉県の成田空港の近くにある東成田駅を訪問します。旅行客が行き交う成田空港のターミナルと繋がっているのですが、ここだけ忘れ去られたような別世界になっていて独特の雰囲気です。
空港!ついに海外進出なの!?
全然ちがくて、空港のマイナー駅に行くんだって
京成電鉄で東成田駅へ
東成田駅は京成電鉄の成田空港駅方面の列車とは異なり、京成成田駅で分岐する芝山千代田方面の列車でアクセスすることになります。ちなみに、東成田駅から次の芝山千代田間の一駅区間だけが芝山鉄道の路線となっています。
駅のホームに降り立つと薄暗いアンダーグラウンドの世界がそこにはありました。さっき乗ってきた列車が去っていく轟音がトンネル内に響き渡っています。
ホームは利用者の数に反して広々していて、ホーム長も結構あります。駅ではおなじみのウグイスの鳴き声が聞こえてくるのが、微妙に不気味な感じです。
なんかここ怖くない・・・?
おばけ出るかもよぉー?
ふぇ......
薄暗いホームはこのくらいにして、明るい世界をめざして改札階にあがってみましょう。
ところが上の階も、壁の傷み具合とか照明がついてない暗がりとかホラーな雰囲気ですね。
改札口は普通に自動改札になっており、ICカードも対応しています(ただし、芝山鉄道線の乗車の場合はICカードが使えないのでご注意ください)。
ちょっ、改札の横のところに誰かいる...
駅員さんだってば
かつては成田空港駅だった東成田
ここまで無駄に怖い雰囲気を出してきましたが、この東成田駅はかつては成田空港駅でした。現在使われているホームからも、昔の成田空港駅時代のそのままの様子がうかがわれます。
フェンスに覆われた隙間からは、向こう側にかての喫茶店や特急乗り場の様子がちらっと見えます。昔は空港利用客でにぎやかな駅だったのだろうと思います。
改札の外側へ
改札口をくぐって外側へやってきました。一部フェンスで仕切られていますが、それでも十分すぎるくらい広い空間です。
ちょ、誰か来たよ・・・
警備の人が巡回してるみたいだね
壁面の「曲水の宴」と題するレリーフが時代を感じさせます。着物の女性が川の流れに乗った杯を取ったり、舞ったりしているようです。海外の方から見た日本のイメージでしょうか。
ポスターには歴代のスカイライナーの写真が載っております。かつてはこの列車が東成田駅にやって来ていた時代があったわけなんですね。
地上へとつながる階段ですが、こちらも横に何人も並べそうな幅があります。エスカレーターもありますが停止中でした。
地上に出てきました。久しぶりに外の世界を見た気分です。目の前には高架の道路、反対側には管制塔で空港の雰囲気そのものです。
しかし、東成田駅は空港のターミナルビルからはちょっと離れています。かつてはこの駅から有料連絡バスに乗り継いで移動していたらしく少々不便だったようです。
なお、改札脇にはスタンプラリー開催に合わせて、駅のスタンプと、「けいせいパンダ フリーノート」が置かれていました。表紙の世界観がシュールで思わず笑ってしまいます。
駅訪問記念にフリーノートにちょっとだけ描いてきました。中腰の姿勢はキツかったです... 駅員さんや見回りの警備の方に怪しいやつだと思われていなかったらいいのですが。
ここ怖いし、別のところ行こ。おばけ出るかもしれないし
それ本気で信じてたんだね・・・
空港第2ビルへの連絡口
東成田駅と空港第2ビル駅との間は連絡通路でつながっています。いったいどれくらい需要があるのかわかりませんが、これで空港ターミナルへアクセスできます。
そうはいっても連絡通路の全長は500メートル。特にこれといって何もない無機質な通路が延々と続いているだけです。
通路が終わるとちゃんと空港ターミナルに到着しました。秘密の抜け道みたいな感じでした。
やっと元の世界にもどってきたよ
たしかに異世界みたいなところだったね
本来であれば、ごった返しているはずの成田空港も、新型コロナウイルスの影響でがらんとしています。こんな空港の姿を見たのも初めてです。
というわけで、今回は東成田駅の訪問記でした。そこだけ取り残されてしまったかのような雰囲気の駅でしたが、かつての成田空港駅の名残が見られる駅でもありました。