JR北海道の2022年3月12日のダイヤ改正において、函館本線では石谷駅、本石倉駅、池田園駅、流山温泉駅、銚子口駅の廃止が予定されています。
今回は2日間をかけて、これらの駅を訪れたいと思います。まず前半では、函館駅から出発して、本石倉駅と石谷駅を訪問します。
2日間の列車旅では「はこだて旅するパスポート」を利用します。函館駅~森駅間(砂原支線を含む)の普通列車に乗車できるだけでなく、函館市電や道南いさりび鉄道の全線、函館バス(函館市・北斗市・七飯町・鹿部町・森町・木古内町の全線)にも乗れるという、函館近辺のエリアで使えるフリーパスです。
道南の旅に便利なフリーパスなんだよ
バスも乗れちゃうんですね
これでいろんな駅に行っちゃおう!
函館駅から出発、藤城支線経由の列車へ
今回の出発は函館駅からです。かつては青森から特急列車でやって来たものですが、今では北海道新幹線が開通し、新幹線停車駅の新函館北斗駅を経由して来るのがすっかり普通になりました。
あの赤いのって なんなんだろうね?
親子でブリッジしてるんじゃないの
函館駅からは、新函館北斗を経由しない藤城支線ルートの列車に乗って、廃止駅のある森町方面へと行きたいと思います。藤城支線経由は本数が少なくて乗る機会がなかったのですが、やっと乗車できました。
車両はJR北海道の鉄旅ではおなじみのキハ40形です。それでは出発したいと思います。
列車は七飯駅を出ると、新函館北斗に向かう線路と分かれて進んでいきます。遠くには新幹線の高架も見えますが、離れるようにして藤城支線は走っていきます。
だんだん新幹線から遠ざかってる
新幹線停車駅をスルーする普通列車って妙な感じですね
ちょっとずつ標高が上がっているようで、車窓からは住宅を見降ろすような感じです。
七飯駅を出発して、ノンストップで大沼駅に到着しました。ここから分かれる砂原支線は次の日に乗車したいと思います。
大沼公園駅の近くでは、車窓から湖が見えてきます。こちらは"大沼"ではなくて"小沼"のほうで湖の一部が凍っている光景が見えました。
小沼っていうほど小さくないよね
もっと大きい大沼と比べてるからね
さらに進んで行くと、次は車窓から駒ヶ岳の景色が見えてきます。北海道らしいダイナミックな自然の景色が素晴らしいです。
そして終点の森駅へと到着です。跨線橋から見える列車と、バックにみえる駒ヶ岳と噴火湾が印象的な駅です。
さて、森駅からは次の列車まで時間があり、函館本線と並行して走る函館バスのほうが早く出発するので、ここでバスへ乗りかえます。
本石倉駅を訪問
バスで本石倉駅へとやって来ました。「はこだて旅するパスポート」は、バスにも乗れるので、けっこう便利に使えます。
石倉町の信号機の横、コンクリ―トの壁に階段が付いていますが、これが本石倉駅の入り口です。
これは一体 どこが駅なんですの?
あそこの階段を上がっていくんじゃないかな
階段を上るとすぐにホームです。ホームがあるだけで、特にほかに何があるというわけでもないようです。
向かい側のホームを見ると、郵便局の横に待合室があるのが見えます。あちら側へ行ってみるとしましょう。
反対側のホームも駅の案内があるわけでもなく、郵便局への案内を目印に進んで行きます。
線路下の隧道をくぐっていきます。車の跡はありますが、駅を使う人というよりは、おそらく郵便局に行く人の方が多いのだろうと思います。
反対側のホームにたどりつきました。正面には海と水平線がみえて、思っていた以上に良い景色の駅でした。
海が見えるんだよっ!
眺めがいいところだったんですね
古めかしい感じの待合室があるだけで、きれいな一直線のホームが伸びる駅です。両側をトンネルに挟まれるようにして位置しています。
廃止駅になるとはいえ、函館と札幌を結ぶ大動脈の函館本線ですので、時折り特急列車がすごいスピードで通過していきます。
待合室は木造のとびら、板張りの床と、外からの見た目よりも渋い感じでした。ベンチに座っていても遠くに海が見えて、なかなか落ち着く空間です。
駅ノートが待合室に置かれていたので、次の列車までの待ち時間でイラストを残させていただきました。
やっほー 廃止前に来れてよかったー!
あんまり線路に近づくと 特急列車に轢かれるよ
石谷駅を訪問
続いて、本石倉駅のお隣の石谷駅へとやってきました。ホームは2面3線の構造のようです。
こんな真っ暗で雪の中、途中下車するんですの?
もう今しか途中下車できないんだよ
真ん中の島式ホームからは、構内踏切で駅舎のほうに渡る構造になっています。雪が積もっていて、ホームを歩くのも一苦労です。
駅舎側には、いつの時代のものか不思議な字体で駅名が掲げられています。「し」に点が打っているのが、なかなか味わいがあります。
駅舎の中は、コンクリート打ちっぱなしに板張りの壁となっています。後から板を貼ったようなところは形からして、出札窓口や手荷物扱いがあったのではないかと思います。
むかしは駅員さんがいたってことなんだね
最初は信号所で、駅に昇格したみたい
それが駅もなくなるって 何とも言えないですね
駅舎自体は割と大きな建物のように感じられます。暗くて見えづらくはありましたが、木造の壁面はかなり年季が入っているように見えました。1日の利用者はほとんどなく、廃止が決まってしまいましたが、今後この駅舎はどうなるのでしょうか。
次回は池田園・流山温泉・銚子口
すっかり遅くなってしまいましたが、函館駅へと戻ってきました。明日は早朝から砂原支線をまわり、廃止予定の池田園・流山温泉・銚子口を訪問したいと思います。
明日は始発で出発だよ!
ゆるい旅かと思ったら かなりハードですね
列車の本数が少ないから仕方ないの