もこもこ鉄旅部。

乗り鉄・旅鉄・駅ノート絵師(駆け出し)の筆者が、全国津々浦々を鉄道旅でまわったり、駅訪問して駅ノートにイラストを残したりするブログです。

【大井川鐡道 井川線】アプト式列車に乗車! 奥大井湖上駅を訪れる

 今回は大井川鐡道の後半戦、千頭~井川間の井川線に乗車します。井川線ではトロッコ列車が走っており、車窓の景色もしっかり楽しめます。現在では日本で唯一のアプト式の線路や、湖に浮かぶ奥大井湖上駅など見どころが多い路線です。

 

大井川鐡道本線とは全然違う鉄道みたいなの

アプト式って何なのかしら

わたしは奥大井湖上が楽しみかな~

 

▼大井川鐡道本線の乗車記はこちら

www.mocomoco-tetsutabi.com

 

千頭駅から大井川鐡道井川線に乗ります

 井川線の始発駅の千頭駅にやってきました。終点である井川駅まで乗りとおせる列車はわずか1日2往復のみ。日帰りだと日程がタイトなので、前日は寸又峡で一泊しました。

 

 こちらが井川線を走る列車です。小型の赤いかわいらしい車両で、窓はオープンにできるトロッコ列車です。

 

わぁートロッコだー

これは景色も楽しめそうですわ

 

 それでは千頭駅を出発。大井川鐡道で名物のトーマス列車を見ながら、ゆっくりと走っていきます。

 

 次の川根両国駅では、間近に吊り橋が見えてきました。大井川にかかる両国吊橋です。

 

 大井川に沿ってカーブを繰り返しながら、トロッコ列車は走っていきます。山の中にポツンとたたずむ秘境駅もあります。

 

山の中に急に駅が出てきた

駅舎は解体されてしまったみたいなの

 

 ここは三叉峡というビュースポットです。大井川と寸又川の合流地点で、その名のとおり、川が三つまたのようになっています。

 

 山を登るように進んで標高は上がっていき、奥泉駅に到着です。ここは有人駅で、寸又峡方面のバスへ乗り継ぐこともできます。

 

 川にかかる赤い橋のコントラストが素敵です。これぞトロッコ列車の旅という景色ですね。

 

日本唯一のアプト式列車

 列車はアプトいちしろ駅に到着。アプト式機関車を連結するため少し停車時間があります。

 

 機関車がやってきました。アプトいちしろ駅から次の長島ダム駅までは、現在では国内で唯一のアプト式列車が走る区間です。急勾配を登るために機関車で後ろから客車を押して進む推進運転を行います。

 

ここで機関車を連結するの

レールの間にギザギザがありますわ

 

 レールの真ん中にギザギザの3本目のラックレールが敷かれているのがアプト式の特徴です。機関車には歯車が取り付けられていて、ラックレールと嚙み合うことで急坂も登れるという仕組みなのです。

 

 アプトいちしろ駅を出発すると、車窓には長島ダムが見えてきます。遠目にみてもかなりの迫力です。

 

湖に浮かぶ奥大井湖上駅

 長島ダムを出てしばらく走ると、湖に突き出す半島に架かる橋が見えてきます。あの半島のところが奥大井湖上駅になっています。

 

 奥大井湖上駅で途中下車してみます。絶景で知られる大井川鐡道の有名駅で、観光名所になっており、この日も多くの人が訪れていました。

 

 駅のホームからつながる高台に上り、駅のほうを眺めてみると、グリーンがかった湖に赤い橋が架かるという素敵な景色が広がります。

 

すごい絶景じゃん!

これは人気が出るわけですね

 

 駅に併設するようにコテージが建っていて、中は喫茶店になっています。せっかくなので少し休憩していくとします。

 

 2階はテラス席になっていて、駅を見下ろすようにして景色を眺めることができます。

 

 コーヒー片手にゆったりしたひとときを過ごしました。湖上に浮かぶ駅に列車がやってくると、どっと人が下りてきて賑やかになりました。団体ツアーが組まれていたみたいです。

 

 奥大井湖上駅はベンチのところにひっそり駅ノートが置かれていました。混みあっていたので、昨日ホテルで自分のノートにあらかじめ描いていたものを貼ってきました。

 

奥大井湖上にも駅ノートがあったの

この駅はホント降りてよかった~

 

 奥大井湖上駅にかかる橋は、線路だけでなく側道は歩いて通ることができます。目の前を列車が通り過ぎていくのは怖いですが圧巻です。

 

山間部を抜けて井川駅へ

 トロッコ列車は山を縫うようにどんどんと走っていきます。日本の山岳鉄道といった景色です。ここから先もビュースポットがあります。

 

 秘境駅で知られる尾盛駅。駅につながる道路がなく、鉄道でしか到達できないようです。この日は降りる人はなし。いつの日か降りてみたいです。

 

秘境駅って あこがれるの

この駅でクマが出たりしたら大変なんじゃ

 

 そして高さ日本一の関の沢鉄橋へ。下を流れる川からの高さは71メートル。トロッコ列車で爽快とはいえ、ここをのぞき込むのはヒヤヒヤしますね。

 

 閑蔵駅を発車してしばらく進み、奥泉ダムが見えてきます。車で行くには関係者以外立ち入り禁止のようで、唯一大井川鉄道の車窓から眺められるようですが、見えるのは一瞬だけです。

 

 続いて、山の十二単と呼ばれる景色。幾重にも山々が重なる様子が見えてきます。

 

 そして、ひときわ大きな井川ダムが見えてきました。間もなく終点の井川駅に到着です。

 

 井川線65キロメートルの旅もここで終わりです。見どころたくさんでした。

 

トロッコ列車 おもしろかったー

本数少ないから 折り返しの列車で帰りましょう

隣の閑蔵駅から出るバスのほうが列車より速いみたい

 

 駅は有人駅でちょっとした売店もあり、大井川鐡道のグッズが色々と並べられています。

 井川駅から先は、かつて堂平駅までは線路が伸びていましたが、現在は廃線となり遊歩道となっています。井川集落は堂平駅からはさらに先で、ダム湖を渡船で渡った先にあるとのことです。いつかそちらにも足を延ばしてみたいものです。