前回の記事で、一ノ関から大船渡線に乗車して、盛(さかり)にやってきました。
盛からは三陸鉄道南リアス線に乗車します。
JR駅舎のすぐ隣の建物が三陸鉄道の駅舎です。
列車の発車まで時間があるので、しばらくの間、街をぶらぶらしておりました。
すると、地元のおばちゃんがやって来て、「鉄ちゃんですか?ここ美味しいのよ。」といきなりお店を紹介されました。このようなことはめったにないので、うれしい限りです(私のような人見知りには特にありがたいです)。
丸橋とうふ店さんです。
地元のお豆腐屋さんで、豆腐をつかったいろいろな食品が置いてあります。
乗り鉄の旅にもぴったり、列車の中で手軽に食べられるとおすすめしていただいたのが、こちら。


豆腐ハンバーグ(写真左)は、カレー塩やレモン塩など風味がいろいろあり、ちょうどいい塩かげんです。手で持って食べ歩きもOK。
もっちりした食感が特徴のココナッツドーナツ(写真右)。どこか昔なつかしいような、ほんのり甘い味でおやつにもぴったり。
思いがけず食料が補給できてしまいました。大変助かりました!ありがとうございます!
さて、釜石行きの列車の発車時刻となりました。
この日は「つばきまつり号」にて運行していました。大船渡市は市の花でもある椿が有名で、見ごろにあわせて碁石海岸の「世界の椿館・碁石」で、つばきまつりを開催しています。車内も椿でデコレーションされています。
列車は盛を出発して東へとしばらく進み、綾里を出るとリアス式海岸を北へと進んで行きます。
恋し浜駅では、3分ほど停車してくれるサービスがありました。もともとは「小石浜」という名称でしたが、今はこのような恋人の聖地とでもいうべきロマンティックな駅になっております。
そして、よく見ると車内でハート形のつり革を発見。これであなたの恋愛成就も間違いないかも??
列車はさらに北上し、三陸駅に到着しました。旧三陸町の中心にあるこの駅は、越喜来(おきらい)湾のそばに位置しています。三陸鉄道の名前は、北リアス線と南リアス線があることからすれば、この駅というよりは三陸海岸にちなんでいるのでしょう。
次の吉浜駅の付近では海沿いに接近し、吉浜湾が見渡せるスポットに来ます。
この景色の良い場所では、徐行運転のサービスがありました。欲を言えばもうちょっと天気が良ければなぁ。
南リアス線は海沿いを通っているものの、かなりトンネルの区間が多い印象です。
吉浜駅から唐丹駅までの間はトンネルを通り、唐丹駅を出発すると次は沿線でいちばん長いトンネルへと入っていきます。
そして、長いトンネルを抜けるとかなり街らしい景色となり、平田駅に到着です。初見だと「ひらた」と読んでしまいますが、実は「へいた」と読みます。
平田を出ると、次は終点の釜石に到着です。南リアス線は盛から1時間程度の乗車でした。
釜石駅はJR釜石線との接続駅となっており、乗客のほとんどは下車しないで、そのままJRの列車へと乗り換えていったようです。
かくいう私もJRに乗り換えましたが、きっと途中下車もおもしろいのでしょうね。次の機会はゆっくり時間をかけて三陸海岸を満喫したいものです。
三陸鉄道は距離こそ長くはないものの、途中のビューポイントで停車や徐行の細やかなサービスがあるのはありがたいです。イベント列車も積極的に走っているようなので、こちらを狙ってみるのもよさそうです。
JRが代行バスさえ走らせようとしない山田線の釜石~宮古についても*1、三陸鉄道に移管される方向のようですし、北リアス線と南リアス線がひとつに繋がるというのは非常に楽しみです。是非ともがんばってほしいです。
(続く)