今回は、常磐線の浪江駅を訪問します。前回の記事で訪れた双葉駅の隣の駅です。ここも東日本大震災の被害が大きかったところですが、時間が許す限り街を見てまわってみました。
▼双葉駅の訪問記はこちらをご参照ください
常磐線が全線開通後の浪江駅
常磐線の浪江駅へとやって来ました。駅前のバスの待合所の屋根は波打ったかたちや、ヨットの帆の装飾は海の街といった雰囲気を感じます。
浪江駅は、常磐線の全線開通とともに無人駅となってしまいました。昨年に代行バスでやって来たときは、窓口に駅員さんがいたことを思い出しますが、現在はがらんとしていて少し寂しいです。
駅の一角は、浪江町の情報発信の場所になっており、地元にゆかりのあるものが色々飾られていました。手前のショーケースにはポケモンのフィギュアがずらっと並んでいましたが、浪江はポケモンの原作者にゆかりがあるらしいです。
かつては不通となっていた常磐線も、今では真っすぐな線路が敷かれています。浪江駅には特急ひたちも停車をし、当たり前に電車が走る日がようやく戻ってきました。
昨年に訪れたときは、浪江駅から南側は電車が走っていない状況にありました。常磐線が全線開通して、復興に向けて前進が感じられました。
海側の地域へ行ってみます
浪江駅からは離れて、震災の被害の大きかった海側の地区へやってきました。工事用のトラックがひっきりなしに行き来をしており、物々しい雰囲気です。
海沿いには新しい堤防が作られている最中です。工事の影響であちこちが通行止めになっていましたが、堤防の向こう側に今年再開をした請戸漁港があるようです。
道沿いにはただただ土地が広がっていて、あちらこちらで重機で掘り起こされたり整地されたりしている様子が見られます。
防波堤の工事に使うテトラポッドでしょうか、ずらっと並べられています。後ろのほうに津波を耐え抜いたと思われる木が傾いて立っているのが印象的でした。
請戸小学校
震災遺構である請戸小学校の姿も見えてきました。中には入ることはできませんでしたが、今後保存に向けて改修工事が進められるようです。
フェンス越しに物が散乱している室内の様子がちらっと見えたり、貯水槽らしき物はへこんでしまっている様子が見えて、津波のおそろしさを思い知らされます。
駅周辺に戻ってきました
2020年8月には、あらたに道の駅なみえがオープンしたとのことです。 かなり大規模な施設ですが、地元の料理が食べられるフードコートや産地直売所のほか、会議室なども備えているらしいです。
この日は新型コロナの影響と思われますが、残念ながら臨時休業となっていました。またの機会に行ってみたいと思います。
ちなみに、道の駅にはポケモンのマンホール「ポケふた」が設置されています。いまのところ設置されている都道府県は限られているようですが、今後全国展開に向けて拡大していくかもしれません。
道の駅の近くにはオープンしたての綺麗なホテルも建っていました。
ご当地グルメ なみえ焼そば
道の駅なみえが臨時休業となっていたので、少し歩いたところにある「まち・なみ・まるしぇ」へやって来ました。町役場の隣にある仮設の商業施設で飲食店などが集まっています。
浪江太麺大国というお店でご当地グルメのなみえ焼そばが食べられるとのことで行ってみました。なみえ焼きそばはかつてB-1グランプリで金賞を取ったこともあるようです。
焼きそばというよりも、うどんに近い極太の麺が特徴的です。具材は厚切りの豚バラとしゃきっとしたモヤシで、濃い目のソースの味付けがおいしいです。ごちそうさまでした。
以上、浪江駅の訪問記でした。駅の周辺の中心街は商業施設も新たにオープンするなど少しずつ整備が進んでいるように思われましたが、ますますの復興を願っております。