今回は、山梨県と長野県を走る小海線に乗車して佐久広瀬駅で下車してみます。
小海線は高原列車という様相で、JRで最も標高が高い駅である野辺山駅がありますが、このたび訪問する佐久広瀬駅は小海線の中で周辺に何もない秘境駅となっており、ひと際のどかな景色が広がっていました。
いちばん標高が高い駅が有名なんだって
今回は そこはあえてのスルーですわね
小海線の秘境駅に行くの
小淵沢駅から小海線へ
小海線の始発駅は、山梨県でも長野県との県境に近い小淵沢駅です。特急あずさも停車し、駅の外観も現代アートのようです。サントリー白州蒸留所など観光スポットも近くにあります。
それでは小海線の列車に乗車します。JR東日本の地方路線ではよく見かけるキハ110系の車両、ローカル線の旅ではおなじみです。
小淵沢駅を出発すると、大きくカーブをしながら八ヶ岳の方向へ力強く走っていきます。野辺山駅まではどんどん登り坂を進んでいきます。
あの山のほうに行くんだね
どんどん森の中に入っていってる
車窓の景色はちょっと視界が悪いところが多いですが、コテージや森の木立ちが見えてきて、高原鉄道の雰囲気はありますね。
JR線の駅で最高標高の野辺山駅へと到着です。その高さ1345.67mです。数字の並びが3・4・5・6・7と覚えやすく、雑学として披露しやすいかもしれません。多くの乗客は清里、野辺山の両駅で降りていき、一気に閑散とする車内となりました。


ちなみに野辺山駅に到着する手前(清里側)の踏切の傍に、JR鉄道最高地点1375メートルの碑があります。車窓からも見えますが、割と一瞬で通り過ぎてしまいます。
野辺山で降りて 見に行ってみたいですね
歩くと30分 意外と遠いみたい
次の信濃川上駅を出ると車窓には千曲川の流れが見えてきます。まもなく目的地の佐久広瀬駅に到着です。
なにもない秘境駅 佐久広瀬駅
佐久広瀬駅に到着、今回はここで途中下車です。ほかには誰も降りなかった列車を見送ります。
真っすぐ伸びる線路、同じく真っすぐ伸びるホーム。駅名標と、ベンチ、小屋みたいな小さな待合室があるだけのようです。
秘境駅ってこんな感じなんですね 時間が止まっているみたいです
すごいのどかなところ~
ホームの反対側の端から見てみます。山に開けられたトンネルに線路が吸い込まれていくようです。線路を挟んでホームと反対側は千曲川が流れており、絶えず川の流れる音が聞こえてきます。
ホームが簡素な駅は多くありますが、この駅は周りに広がるのは田んぼだけ、駅に続くのは畦道のような細い道だけです。
見渡してみると段々畑になっていて、駅があるのはちょうど谷間のところにあたります。人どおりも車どおりもなく、遠くのほうで農作業をしている人が見えるだけでした。
駅のまわりは ほとんど田んぼだけ
次の列車まで どうすればいいんですの!?
待合室の中で過ごす
ということで、駅の周りに田んぼしかなく特にすることもないので、小さな待合室の中で過ごすとします。
狭い待合室の中には地元の団体あてに、駅の明るい環境づくりに貢献したことに対して感謝状が3通飾られています。日付は古いですが、この駅も地元の方に守られているのかもしれません。
ベンチの上には、猫のアート作品と、謎のロープが置かれていました。
猫さんの絵だにゃー
ロープは いったい何のために?
そして秘境駅ではおなじみの駅ノート。途中下車の目的は、実はほとんどこれなのですが、今回も描き残したいと思います。
こんな自然豊かな駅の静かな環境で、ゆっくりイラスト描けるというのは贅沢ですね。時間も十分に余裕があったので背景はじっくり描き込みました。
何にもなくて 静かで落ち着く駅なの
キャミワンピのつぐみちゃん かわいいっ
秘境駅で駅弁
さっきまではよく晴れていたのですが、駅ノートを描き終わったら天気があやしくなって、軽く雨も降ってきました。
小淵沢で出発前に駅弁を仕入れてきました。信州名物・山賊焼き弁当。外のベンチで食べようかと思ったんですが、小雨が降って来たんで待合室に逆戻りです。
茶飯の上に山賊焼きがどーんと乗っています。駅弁としてはかなり食べごたえがあると思います。秘境駅で駅弁とは今回初の試みですが、ちょっとしたピクニックですね。
秘境駅でお弁当!
これは かなりガッツリ系だね
山賊焼きがしっかりした味で 食べごたえありですね
駅を去る前に、高台から見降ろしてみましたが、田んぼの中にポツンと待合室があるだけ。こんなところに駅があるとは、なかなか気が付かないかもしれないです。自然に囲まれたのどかな秘境駅探訪でした。