前回、のと鉄道の観光列車「のと里山里海号」に七尾駅から乗車し、能登中島駅までやって来て、この列車が通過する西岸駅もあわせて紹介いたしました。
今回は引き続き、「のと里山里海号」の乗車の様子はもちろん、この列車では通過する能登鹿島駅についてもお伝えしたいと思います。
ビュースポット・「ツインブリッジのと」
「のと里山里海号」は、ビュースポットの2つ目にやって来ます。湾の向こう側に架かる橋は「ツインブリッジのと」で、能登島へと渡ることができます。
アテンダントさんの説明によると、このあたりではイルカがやってくることがあるらしいです。もし車窓から見られることがあるとしたら、それは非常にラッキーでしょうね。
桜の名所・能登鹿島駅
能登鹿島駅は、「のと里山里海号」は通過しますが、大変見どころがあります。この駅は桜の名所として知られており、駅のホームには約100本ほどの桜の木が植えられています。
4月には見頃をむかえた桜が駅を一面彩ることから、この駅は「能登さくら駅」との別名が付けられているほどです。駅の前には海も広がっていて、桜と一緒によい景色が楽しめます。
例年4月中頃には、さくら祭りが開催されています。屋台が出て地元のおいしいものも売っていたり、ステージで生演奏がされたりと楽しいですよ。*1
駅に植えられた桜のトンネルの下を列車が走って行く姿は、この駅ならではの美しい景色です。今年(2018年)は残念ながら、桜の開花が例年より早いうえ花散らしの雨にあって葉桜となってしまいました。ぜひ満開を狙ってみてください。
都会と比べれば桜の開花は遅いので、二度目のお花見というのもできるかもしれませんね。この季節は遠くから来る人も多いようで、ずいぶん賑わっていました。
ビュースポット・「ボラ待ちやぐら」
さて、「のと里山里海号」に話は戻りまして、能登鹿島駅を通過した後にビュースポットのボラ待ちやぐらでいったん停車します。現在は使われていないようですが、よく見るとやぐらの上に人形が乗っています。
そして、このボラ待ちやぐらでは、近くにお住まいのおばあさんが列車に向かって手を振ってくれるのが名物となっているようです。これも含めてビュースポットというべきかもしれませんね。
トンネルを抜けて終点の穴水へ
ボラ待ちやぐらを過ぎると、いよいよ終点の穴水へ向かいます。穴水の手前ではトンネルを通過しますが、このトンネルにはちょっとしたイルミネーションが施されています。
七尾駅からおよそ1時間ほどで、終点の穴水までやっていました。廃線となった輪島、珠洲方面へは、ここからバスに乗り換えとなります。なお、穴水駅にはかつてのパノラマカーも留置されています。*2
前回と今回の2回にわたって、のと鉄道についてお送りしてきましたが、「のと里山里海号」はビュースポットをはじめとして、能登の景色をゆっくり楽しみながら旅ができる観光列車でした。
また、「のと里山里海号」が通過する駅にも見どころがありますので、途中下車しながら普通列車の旅というのもおもしろいですね。
往復で片道は観光列車、もう片道は普通列車という選択もいいかもしれません。きっと、のと鉄道の旅を満喫することができると思います。
前編・後編とお送りしました、のと鉄道の旅行記もこれにてお終いです。ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました。