もこもこ鉄旅部。

乗り鉄・旅鉄・駅ノート絵師(駆け出し)の筆者が、全国津々浦々を鉄道旅でまわったり、駅訪問して駅ノートにイラストを残したりするブログです。

ここは天国か地獄か?いよいよ霊場恐山へ<本州の北の果て恐山を目指す18きっぷの旅(6)>

ようやく旅の最終目的地の恐山へ

 ようやく今回の目的地である恐山へと向かいます。ここまで来るのにずいぶんと大変でしたが、長かった旅も今回でついに終わりを迎えます。

 

下北駅からバスで恐山へと出発

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 恐山へは、JR大湊線の下北駅のバス乗り場から路線バスに乗車してアクセスします。下北駅と恐山を結ぶバスは、例年5月1日から10月30日までの期間しか運行をしていないので、要注意です。

 

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 今回はちょうどお盆休みの時期でしたが、下北駅で立ち席は出なかったものの、ほぼ満席となりました。

 約45分の乗車で恐山へと到着します。運賃は下北駅から恐山まで片道800円です。

 バスの乗車中、恐山にまつわる逸話のようなものが流れるのですが、音声が不鮮明でいまいち聞き取れませんでした。

 

霊場・恐山についに到着!別に怖い場所ではありませんでした。

 ついに本州最北の霊場・恐山に到着しました。入山料の500円を支払って、いざ霊場巡りです。

 恐山というその名称からしておどろおどろしく、あの世に最も近いとか言われていたり、ずいぶんと怖そうな雰囲気を出しています。  

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 しかし、実際に入山してみると、恐ろしいとかたたられるといったような雰囲気は、特にこれと言って感じられませんでした。

 もっとも、おごそかな信仰な場であることに変わりはなく、本堂の中から読経が聞こえてきました。     

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 恐山ではいたるところで、風車を見かけることになります。これは、水子供養のためにお供えされているものです。

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 山門をくぐって、地蔵殿をお参りします。こちらに御本尊が安置されているようです。

 また、地蔵殿までの道の両脇にいくつか小屋のような建物が見えますが、これは温泉で実際に入浴することもできます。

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恐山めぐり~地獄編~

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 ここからが恐山の本番です。地蔵殿の脇の道へと入っていきます。ここから先は地獄を模したともいわれており、むき出しの岩場に硫黄のガスが噴き出しています。

 また、道中のあちらこちらで石が積み重ねており、この何とも言えない荒漠とした風景は恐山ならではのものです。

 

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 道中ではあちらこちらに仏像が建てられています。地獄で仏に会うというのは、まさしくこのような状況でしょうか。

 

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 引き続いて、殺風景な道をずんずんと歩いて下っていきます。少しずつ草木が生えているほうへ向かっていきます。

 

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 こちらの建物は八角円堂といわれています。中にはいろいろとお供え物がされており、敬虔なる祈りの思いが感じとれます。

 

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 水子供養御本尊のまわりには、風車がずらっと並べられており、池のまわりが彩られています。

 

恐山めぐり~極楽編~

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  地獄めぐりを終えると、これまでとは打って変わって、きれいな湖と砂浜へと出てきます。この宇曽利湖の周辺は地獄と対比的に極楽になぞらえられています。 

 

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 周りを山々に囲まれた湖が一面に広がり、水もきれいな色をしています。海にやってきたと錯覚するくらいな広大な水面が目の前に広がってきます。

 これまで延々と歩いてきた荒れ果てた大地が地獄というのであれば、こちらは確かに極楽浄土と例えられるべきでしょう。

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 恐山では温泉に入ることができるのです

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 実は、恐山には温泉が4つあります。山門から地蔵殿までの道の脇に3つ建物があり、建物ごとに男湯と女湯に分かれています。また宿坊の裏手の離れた場所に混浴が1つあります。

 いずれも小屋のような簡素な建物であり、 特に洗い場もなくこじんまりとした浴槽があるだけです。実際に入湯するには少し躊躇されるかもしれません。

 しかし、泉質は硫黄分を豊富に含んだすばらしいものと感じられました。チャレンジする価値はあると思います。

 

本州の北の果ての旅も、これにて終幕 

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 恐山は地獄と極楽を模した神秘的な世界が広がっており、ほかでは体験しがたい場所であったように思います。

 ここを目的地に設定したのは、鉄道で本州の北の果てまで来たという達成感も手伝って、結果としてうまくいったのではないでしょうか。

 今回は4人旅を青春18きっぷで断行することになりましたが、付き合っていただいた友人たちには、ただただ感謝するしかありません。

 ここまで6回もの連載になりましたが、長々とお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。(終)