今回は岡山県津山市の「津山まなびの鉄道館」へ行ってきました。旧津山扇形機関車庫や、保存されている気動車やディーゼル機関車を間近で見られる鉄道好きにはたまらないスポットです。
全国で2番目の規模の扇形車庫
受付を済ませて入場すると、この鉄道館でメインである転車台と扇形車庫がお出迎えです。ここの扇形車庫は17線を収容可能であり、梅小路に次いで全国で2番目の規模です。
扇形車庫はこのように半円状をした車庫に、数々の車両が収容されています。車庫につながる引込線の先には転車台があり、車庫に入る前に蒸気機関車などは前後の車両の向きを変えてから収容される仕組みです。
中央の転車台では、土日祝の12:00~と15:00~の1日2回、転車台の回転実演イベントがあります。開催される日時と時間は変更の可能性もありますので、公式ホームページ等をご確認ください。
ここでしか見られない車両
この日は転車台に載っていた車両、DE50形はたった1両しか製造されていない貴重な車両です。その唯一の1両が保存されており、ここでしか見ることができない車両となっています。
気動車、ディーゼル機関車などが展示されています
扇形車庫には客車を改造して製造されたキハ33形、電化前の伯備線を走っていたキハ181形特急「やくも」、大糸線で最後まで活躍したキハ52形などが展示されています。
懐かしさが感じられるカラーリング、往年の気動車が揃い踏みです。展示されている車両に気動車が多く、好きな人にとっては嬉しい限りです。
ディーゼル機関車も展示されています。こちらは動力を有さない客車や貨車を牽引するなどの役割を果たしていました。力強いうなり声が聞こえてくるようです。
蒸気機関車の展示もあります。「デゴイチ」の愛称で知られるD51形です。こちらは大阪市の交通科学博物館から移設されてきたものらしいです。
津山の街並みを再現したジオラマ
扇形車庫の端にある「まちなみルーム」にはジオラマが設置されていて、Nゲージ模型を走らせることができます。
このジオラマは津山の街並みが再現されたもので、JR津山駅や津山城(鶴山公園)はもちろんのこと、ホテルやコンビニまで忠実に再現されているという手の込みようです。
ここの扇形車庫も再現されています。ジオラマを動かすと、車両の扇形車庫の入出庫や転車台の回転の様子まで見ることができます。
タブレット閉塞器の操作体験も
扇形車庫からは少し外れたところにある「しくみルーム」では、列車が動く仕組みなどの解説やポイント切り替えの仕組みの簡単な体験などがあります。かつて使われていたサボやヘッドマークの展示もあって、鉄道好きとしてはときめいてしまいます。
ここで貴重なのは、こちらのタブレット閉塞器ではないでしょうか。最近ではほとんど使われる例は見られなくなってきましたが、単線区間を列車が運行する際にここに収納されている「タブレット」を取り出し、それを持たせた列車でなければ線路に進入できないようにして列車の衝突事故を防ぐ仕組みです。
この日は、職員の方のご厚意で体験させていただくことができました。2台の装置は閉塞区間の両端の駅に置かれているという設定なのですが、 「閉塞」「承知」など言い合って操作すれば気分は駅員さんです。もちろん両駅で息を合わせて操作をしない限りタブレットが取り出せないようになっています。
お得な入場料
津山まなびの鉄道館の入館料は、一般(高校生以上)310円、中学生・小学生100円、小学生未満は無料です。大宮や京都の鉄道博物館と比べればそれほど大規模な施設ではないとはいえ、かなり良心的な料金設定ではないでしょうか。
津山駅からは徒歩10分程度でアクセスできます。
以上、「津山まなびの鉄道館」についてご紹介しました。混雑具合もそれほどでもなく、ゆっくりと楽しめるのではないかと思います。
また、今回は「えきのて」の方々をはじめとして、鉄道・お絵描き好きの皆さま方とご一緒させていただきました。お世話になりました皆さま、ありがとうございました。